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評価:
長嶋 有
朝日新聞出版
¥ 1,785
(2009-02-06)
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山荘での退屈な時間を過ごすために発明(?)された、独創的な「遊び」の数々……ケイバ、顔、それはなんでしょう、軍人将棋。魅惑的な日々の「遊び」が、ひと夏の時間を彩ってゆく。小説家「コモロー」一家の別荘に集う、個性的な(実在する!?)友人たちとの夏の出来事をつづる、大人の青春小説。第一回大江健三郎賞受賞作家による朝日新聞夕刊連載の単行本化。
朝日新聞出版HPより
これはなんかもうものすごく好き。
しかもなんかじわじわくる。読んだ直後より今のが明らかに評価が上がってるような…
最初、子どもが寝た後でなにかが起こるみたいな話と思ってたんだけど、実際は「ねたあと」に何か面白いことがあったらくやしい、っていう話。
夏の間だけやってくる別荘というとなんとも優雅に見えるけど、この山荘は涼しいだけがほとんど唯一のとりえというぼろぼろ具合。
そこに集うゆる〜い人々が、のろのろと繰り出す思いっきりインドアな遊びがとても楽しい。
こういう感じの手作りゲーム、こどものころやったなあとほんのり懐かしい気持ちにもなります。
都会の日常生活でやると全然面白くなさそうなんだけど、こういう雰囲気の中でやったら本当に楽しそうで、私も山荘に行ってみたくなりました。
そしてまだほかにもゲームはありそうね?
〈コモロー〉のお父さん〈ヤツオ〉が好きでした。ってか、この親子はいいですよ。
ほかの面々もいい味出してます。
ところで、作中にカップやきそばのカロリーの高さについて書かれる場面があって、この本を読んだあと、カップやきそば食べてる人を見るたびに、「あれってカロリー高いんやんなあ」って思ってしまうんですが、実際確認したころありません。
実際のところはどうなんだろう。